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私たちは木を買うのではなく、価値を見ている

  • 6月5日
  • 読了時間: 3分

― 原木市場で見ているもの ―



原木市場に並ぶ木を見ていると、

よくこんなことを聞かれます。


「どの木が高いんですか?」

「どの木が良い木なんですか?」


確かに木材には相場があります。

樹種によって価格も違います。


しかし、私たちは単純に「高い木」を探しているわけではありません。


私たちが見ているのは、その木が持つ価値です。



同じ樹種でも価値は違う


例えばナラ。

例えばウォールナット。

市場には同じ樹種の原木が数多く並びます。


しかし、その価値は一本一本まったく違います。


木目の美しさ。

色合い。

年輪の詰まり方。

節の有無。

真っ直ぐ育っているか。

どんな環境で育ったのか。

同じ樹種であっても、同じ木は二度と存在しません。


私たちが見ているのは、「ナラかどうか」ではなく、

「どんなナラなのか」です。



木口には木の人生が現れる


原木を見るとき、私たちは木口を見ます。

木口とは、丸太の切断面のことです。


そこには年輪があります。

年輪を見ると、

その木がどのような環境で育ったのかが見えてきます。


雨の多い年。

成長がゆっくりだった年。

厳しい環境を生き抜いた時間。

何十年もの歴史が、木口には刻まれています。


私たちは木材を見ているというより、

木の人生を見ているのかもしれません。



木目は完成品の価値を決める


原木の段階では想像しにくいかもしれませんが、

一本の木がどんな突板になるかは、ある程度見えてきます。


美しく流れる木目。

力強い表情。

独特な杢。

その木が持つ個性は、家具や内装になったときの印象を大きく左右します。


だから私たちは、

「この木はどんな表情を見せてくれるだろう」

と考えながら原木を見ています。



私たちは未来を買っている


原木市場で買うのは、完成品ではありません。

まだ何にもなっていない一本の木です。


しかし私たちは、

その木が将来どんな姿になるのかを想像しています。


ホテルの壁面になるかもしれない。

住宅の建具になるかもしれない。

誰かが毎日触れる家具になるかもしれない。

あるいは、年輪を活かしたアート作品になるかもしれません。


原木を買うということは、

未来の可能性を買うことでもあります。



木は工業製品ではない


工業製品は同じものを何千個も作ることができます。

しかし木は違います。


一本として同じものはありません。

だからこそ価値があります。


効率だけを考えれば不便な素材かもしれません。

それでも私たちが木に魅力を感じるのは、

そこに自然が生み出した唯一無二の表情があるからです。



私たちは木を買うのではなく、価値を見ている


HIROMEIでは原木の買い付けから携わっています。


市場で原木を見るとき、

見ているのはサイズや価格だけではありません。


この木はどんな突板になるだろう。

どんな空間で活かされるだろう。

どんな人の暮らしの中に入っていくだろう。

そんなことを考えながら一本一本と向き合っています。


同じ樹種でも価値が違うのは、

木が工業製品ではなく、自然が生み出した一点物だからです。


だから私たちは今日も、木そのものではなく、

その木が持つ価値を見極めようとしています。


それが、HIROMEIの原木選びの原点です。


 
 
 

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