一本の原木から突板ができるまで
- 6月5日
- 読了時間: 4分
― 木の価値を最大限に引き出すためのものづくり ―
家具や内装に使われる美しい木目。
その多くに使われているのが「突板(つきいた)」です。
しかし、突板がどのように作られているのかをご存じの方は意外と少ないかもしれません。
今回は、一本の原木がどのようにして突板へと生まれ変わるのか、その工程をご紹介します。
1. 原木の買い付け
突板づくりは、まず原木選びから始まります。
HIROMEIでは、国内外の原木を実際に見て買い付けを行っています。
木目の美しさ、色合い、節の有無、年輪の表情。
同じ樹種であっても、一本として同じ木は存在しません。
だからこそ、長年培ってきた経験と目利きによって、
どの木が美しい突板になるのかを見極めます。
突板の品質は、この原木選びの段階で大きく決まると言っても過言ではありません。
2. 原木を煮る
買い付けた原木は、そのまますぐにスライスできるわけではありません。
木材は非常に硬いため、まず大きな水槽の中で原木を煮る工程を行います。


木材は非常に硬いため、まず大きな水槽の中で原木を煮る工程を行います。
これは「蒸煮(じょうしゃ)」と呼ばれる工程で、
木を柔らかくし、美しい突板を製造するために欠かせない作業です。
十分に時間をかけて煮ることで、
木が柔らかくなりスライスしやすくなる
割れや欠けを防ぐ
木目や色合いをより美しく引き出す
といった効果があります。
樹種によって煮る時間や温度は異なり、長年の経験によって最適な条件を見極めています。
一見地味な工程ですが、この段階でその後の品質が大きく左右されるため、
突板づくりの重要な工程のひとつです。
3. スライサーで薄く削る


十分に柔らかくなった原木は、専用のスライサーで薄く削られていきます。
一般的な突板の厚みは約0.2〜0.6mm。
この工程は、まるで鉛筆を削るように木を薄くめくり取っていく作業です。
厚みが少し変わるだけでも仕上がりに影響するため、高い精度が求められます。
こうして木が持つ本来の木目や色合いが一枚一枚現れていきます。
4. 乾燥
削り出したばかりの突板には多くの水分が含まれています。
そのため、専用の乾燥機で適切な含水率まで乾燥させます。

乾燥が不十分だと、
反り
割れ
接着不良
の原因となります。
目には見えにくい工程ですが、品質を安定させるためには欠かせない重要な作業です。
5. 選別

乾燥後の突板は、一枚一枚丁寧に選別されます。
天然木である以上、木目や色合い、節の入り方はすべて異なります。
同じ樹種であっても表情はさまざまです。
だからこそ職人が実際に目で見て品質を確認し、
それぞれの特徴に応じて仕分けを行います。
この工程によって、製品としての美しさや品質が保たれています。
6. 基材に貼る

選別された突板は、そのままでは非常に薄いため使用できません。
そこで合板やMDFなどの基材に貼り合わせることで、
家具や建具、壁面材として使用できる状態になります。
突板はわずか0.2mm前後の厚みですが、
その表面には天然木ならではの木目や色合いがしっかりと表れています。
基材と組み合わせることで、美しさと安定性を兼ね備えた製品へと生まれ変わります。
こうして一本の木は、
家具
建具
壁面材
店舗内装
など、さまざまな空間で活躍する素材となっていきます。
一本の木との出会いから始まる

HIROMEIでは、原木の買い付けから突板の製造まで一貫して携わっています。
どんな木目を持っているのか。
どんな表情を見せてくれるのか。
同じ木は二つとありません。
だからこそ私たちは、その木が持つ個性を見極め、
最も美しく活かせる形を考えながらものづくりを続けています。
一本の木との出会いから始まり、その価値を次の世代へつないでいく。
私たちはこれからも、「木を成仏させる」ものづくりを続けていきます。




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